当店の〈あのグリガ〉にWilson K4とK1を取り付けました。
これでまたWilsonピックアップの試奏が可能になりました。
1ヶ月ぐらい前でしょうか。
“Wilson K4のサウンドが硬すぎて困っています。”
とういう相談が立て続けに2件ありました。
どちらの楽器も、弦から7mm離れた場所にWilsonが取り付けられていました。(写真 奥・色の濃い駒)
Wilsonが推奨する取り付け位置は、弦から9mm離れた位置なのですから、7mmというのは異常に弦に近い位置になります。
これでは、本来のWilsonのサウンドは得られません。
非常に硬質で響きの無い、質の悪いエレキベースのようなサウンドになると思います。
当店では、弦から10mm離れた位置にWilsonを取り付けています。
その『10mmの位置に取り付ける』というのも、当店がWilsonの代理店となる前に、Wilson側と議論を重ねて、『10mmの位置に取り付ける』ということに承認をいただいております。
当店の駒の調整方法とWilson K4のサウンドを考えた場合、当店では10mmの位置に取り付けた方が、比較的柔らかくも芯のあるサウンドが得られると判断しました。
コントラバス専用のピックアップの扱いはWilsonに限らず、本来は、楽器の調整技術と電気的な知識の両方がなければ、適切に取り付けられません。
そのあたりが、業界全体として、あまり認識されていないように思います。
売るだけであれば、特に知識も技術も要りません。
ピックアップを取り付けるだけであれば、職人に多少の技術があれば可能です。
ただ、ピックアップマイクを〈音楽〉のための道具として考えた場合、その取り扱いの難易度は一気に跳ね上がります。
コントラバス用のピックアップマイクの取り付けというものは、意外と高い技術と知識が要求されます。