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Thomastik Spirocore

 ジャズの世界では最も有名な弦で、もう何十年も前から定番です。



 実は、このSpirocore(スピロコア)は、いつの間にか設計変更されているのではないか、という話題は、当店でよくあります。

 特にベテランの演奏家からの

“昔の頃のSpirocoreは、新品の状態では、もっと高音域が強すぎて、馴染むまでに半年ぐらいかかる印象だったけど、気がつくと、新品の状態でも、わりと落ち着いた感じに進化していた。”

 という意見が多いです。


 言われてみれば、私の印象も同じで、私が仕事を始めた頃(25年ほど前)は、新品のSpirocoreは、もっと高音域の強い過激なサウンドだった印象があります。



 この設計変更は、私が知らないだけで、Thomastikから公表されたのでしょうか?




 実は私の修行先の ORIENTE (オリエンテ)のコントラバスも、2000年代初頭に、こっそりと設計変更しています。

 それまでの弦長106cmから、現行の105cmに変更されています。

 確か、設計変更は公表していなかったと思います。



 お菓子などでも、古くから販売されているものは、発売された時代によって少し味付けを変えているなどという話も聞きます。


 音楽は文化なわけで、その時代によって、求められるサウンドや表現方法は変わってきます。


 そのような変化の激しい時代の流れの中で、変わらないという熱意も、時代の要求に応じて変化をさせいくという熱意も、どちらも良いことだと思います。




 重要なことは、その根底に信念があるのか、ないのかという問題ではないでしょうか?



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