TC Electronic BG250 の新しいキャビネットが完成。
今回は『コントラバスとキャビネットの関係性』を実験するために、アンプの電気回路には全く手を入れず、オリジナルの状態です。
このアンプは当店へ来てから、2年半になります。
このアンプで色々と実験を重ね、おそらく最終形態です。
これまでオリジナルのキャビネットを使用して『密閉式をバスレフ式に変更』や『ウーハーユニットをBeymaに交換』・『ツイーターの搭載』『ウーハーを1つ取り外して、ホーン式ツイーターを搭載』などの改良を重ねてきました。
実験を重ねて結果として『やはりコントラバスで使用するにはキャビネットの容積が小さすぎる』という結論に至りました。
今回の実験も前段階で、『ウーハーを1つ取り外して、ホーン式ツイーターを搭載』という改良をしていました。
それは、ウーハーを減らすことでキャビネットの容積を稼いで、サウンドに余裕を持たせるという理由でした。
そこである程度の結果を得られましたが、やはりもう少しだけ大きい方が良いのでは、と考えました。
そこで今回、キャビネットの大きさはオリジナルと同じですが、アンプ背面に組み込まれていたアンプ部分を上部に載せることで、キャビネットの容積を広くしました。
それに伴い、バスレフポートも大きなものに変更してあります。
ウーハーユニットにはBeymaを使用して、ホーンツイーターには店で余っていたJBLを搭載しました。
今回の実験は、キャビネットの容積の問題だけではなく、ツイーターのクロスオーバー周波数の適正値についての実験でもあります。
今回のクロスオーバー周波数は1300Hzでネットワーク回路を設計しました。
これは楽器用のアンプとしては、かなり低い周波数です。
一般的にベースアンプなどでツイーターを搭載する場合には、ダイヤフラム式のツイーターであれば3000Hz前後で、ピエゾ式ツイーターであれば3500Hzから4500Hzぐらいの間で、ウーハーとツイーターで音域を振り分けています。
ちなみにMarkbassやSWRで採用されているピエゾ式ツイーター『LeSon Model LJ』などは周波数特性が公称で『5-20 KHz』ですから、設計上では5500Hzから上ぐらいの周波数でクロスオーバーさせる必要があります。
エレキベースで5000Hzよりも上の音域というものは、あまり存在しない。
コントラバスでも、5000Hzよりも上の音域というものは『コントロールしたくなる音域』というよりは『音の雑味』に近い。
そうなると、ツイーターの使い方として『音を入れるか・音を入れないか』という選択肢だけになるような気がします。
だからベースアンプでツイーターを使用するのであれば『サウンドコントロールできる周波数帯で鳴らせられるツイーター』が必要になってきます。
それは結局『どこまで低い周波数帯でクロスオーバーしているのか』という話題になってくる。
そしてそれは、ツイーターの性能に直結しています。
過去に、ベースアンプにおいてウーハーとツイーターの関係性について考察をした記事を書きました。
https://www.facebook.com/genbassya/posts/1952831894855305
そこには、ツイーターの役割としてウーハーの負担を減らすと書きましたが、今回はそこから踏み込んで『どの周波数帯で受け渡すのか』ということになります。
コントラバスで考えた場合、特に弓で演奏をすることを考えた場合に、できるだけ低い周波数帯でクロスオーバーをさせることができれば、ツイーターの音量を下げるだけで、サウンドの硬さが軽減します。
アンプ側のイコライザーで不要な高音域をカットすると音色が変化してしまいますが、特定以上の周波数の音量を下げるのであれば、基本的な音色に変化はありません。
そうなると、コントラバスのサウンドを作るときに、外部プリアンプやパワーアンプの他に、キャビネット側でサウンドのバランスを作るという選択肢も増やすことも可能になります。
今回の実験で感じたことは『ツイーターが搭載されている』ということよりも『ツイーターのサウンドをコントロールできるのか』が重要であることを感じました。
当店の他のアンプでは2000Hzぐらいでクロスオーバーさせていたように思いますが、コントラバスで使用するのであれば、1300~1500Hzでクロスオーバーさせる回路が扱いやすいのかな、と感じました。
興味ある方は、ご来店の際に試奏してみてください。