こちら、Electro-Harmonix の『Super Space Drum』というもの・・・だそうです。 Electro-Harmonix といえば、エフェクターで有名ですが、これは(おそらく)1980年代に作られた、アナログシンセの電子ドラムの一種かと思われます。 最近、復刻版というか、改良版というか進化版というか・・・そういうものが発売されているようです。 http://www.kcmusic.jp/ehx/super-space-drum.html “これ・・・直せます?” と手渡された『Super Space Drum』、電源を入れても無反応。 “『直せる』とは言い切れないけど、とりあえず預からせていただきましょう。” と、依頼を受けました。
分解をして、確認。 “トランジスタが壊れていると、厄介(やっかい)だな・・・。” と思ったが、トランジスタに異常なし。 古いトランジスタの破損は、コンデンサーのように必ずしも互換性のある部品が手に入るという保証がないので、壊れてしまうと交換部品の入手が困難な場合が多いです。 ICなどは、よほど過電流でも流れない限り、そう簡単に壊れるものでもないので『ICは壊れていない』という前提で、まず対策を考えます。
“まぁ〜、細かく配線のチェックをしてから、確実に劣化している電解コンデンサーを総入れ替えをして、電源コードのプラグを交換してみて、それでダメなら次を考えよう。” コンデンサーと電源プラグを交換してから、試奏してみました。 音が出たり、出なかったり。でも、変なノイズも無い。 ということは・・・叩いた振動を感知するセンサーの不具合の可能性がある。 センサーを確認して、修理をする。
完治! なんか・・・ピコピコ鳴ってる。
この年代の電子楽器は、文字どおり(電子制御のない)アナログな回路ですので、ちょっとした電気の知識があれば、それほど修理が難しいことはないと思います。 ただ、回路図がない状態で修理箇所を予測したり、作業したりと、そのあたりは少し面倒で、経験が必要かもしれません。