一昨日、日本のカメラ&レンズメーカーの SIGMA がPR用の映像を公開して、驚くやら、感動するやら。 相変わらず、 SIGMA の作る映像は素晴らしいです。
この映像の中には、色々な想いを詰め込んであることを感じることができるのですが、煎じ詰めれば『私たちは、ここに居ます。』ということなのかな、と。
映像時間は、5分ほどです。
SIGMA といえば、生産拠点は、福島県の会津が唯一で、その他に国内も海外にも生産拠点はありません。
だから、東日本大震災が起きたとき、世界中の写真・映像関係業界に衝撃が走った記憶があります。
フィルムカメラ時代には『安物レンズ』と揶揄(やゆ)されてきましたが、デジタル時代に敏感に対応して製品開発を行い、一気に『高品質レンズ』との評価を得はじめた矢先の大震災。
今では、震災当時の “SIGMA の復活は、あり得るのか?” との周囲の不安を打ち消すかのように復活を遂げ、さらなる進化をし続けています。
そして今でも、生産拠点は唯一、会津です。
SIGMA の企業理念というか、昔からの印象は『前に出過ぎない』ということ。
この映像の中でも、内容的には『SIGMAの性能の素晴らしさ』は一切語られることはなく、他社をライバル視したり、独自技術の優位性を誇るような空気を感じることは全くありません。
近年、どこの業界に至っても、大きな旗を振って『私たちには、こんな高度な技術があります!』とか『こんな製品を取り扱っています!』と自らを最大限にアピールすることに必死で、どことなく心を失っているように感じる時が少なくありません。
特に、カメラにしても楽器にしても、それは、今を生きる時代の中の文化に直結しているのですから、やはり単純に目先の利益だけを追求するような経営方法には疑問も感じます。
そのような利益優先が当たり前のような社会の中で、毅然として孤高を貫いている SIGMA は本当に素晴らしく思います。
経営方針だけではなく、その技術も、まさに孤高の存在というのが、それがまた格好いいですね。
私も昔から、カメラもレンズも、SIGMAを愛用していますし、Facebookの投稿する写真にも多く使用しています。