私自身は、この楽器を扱いのは初めてですので、オーナーの方と話し合いつつ、そして、お預かりしてから分解をして、色々と調べてみました。
Landscapeの場合もそうですが、この種の楽器に関しては、調整して改良していく音の方向性を決めた時に、駒などの構造的な部分を先に手を入れていくべきか、プリアンプなどの電気的な部分を先に手を入れていくべきか、そこの段取りが重要になってきます。
今回の『SWB-04』に関していえば、この楽器の表板にはカエデ(メイプル)が使用されていて、コントラバスのような柔らかいスプルースではありません。 さらに、駒の足の当たる部分には薄い黒檀(エボニー)の板が貼られています。 “おそらく、この状態で駒を削って〈響き〉を出そうと思っても、結果的に線の細いバキバキとした音になるだろうなぁ・・・。” と判断をして、先に電気系のプリアンプに手を入れて、その後に、プリアンプの改良では手の届かなかった部分の〈音〉を駒の調整で引き出していく方法に決めました。
でも、公式サイトの写真では、駒の足の部分に黒檀の板など貼られていないのですが・・・『駒から掛かる圧力でボディにピックアップの痕(あと)がつかないように』という判断で貼られたような気もしますが、音質的には、さらに硬質になっているはずで、設計者は、そのあたりはどのような考えがあったのだろうか・・・と設計の意図を色々と考えてしまいます。 もしかしたら、硬質な音を得るための黒檀・・・だったのか? http://www.ariaguitars.com/…/items/…/solid-wood-bass/swb-04/