Oriente MB と Wilson K1
Oriente(オリエンテ)のMB(ミニ コントラバス)と、Wilsonピックアップ。
本日は『K1』を取り付けて、昨日は『K4』を取り付けました。
オリエンテのミニ コントラバスと、Wilsonの相性は良い。
ミニ コントラバスは、一般的なコントラバスの駒よりも小さいものを使用しているので、小さなWilsonはちょうど良いです。
一般には、Wilsonのサウンドは高音域の強い、非常に硬いと評されています。
しかし実際は、それほど硬質な音ではありません。
Wilsonは、ピックアップの周波数特性を『25〜30,000Hz(30kHz)』と公表しています。
簡単に言ってしまえば“必要な低音域も高音域も、問題なく集音可能だ。”ということです。
いずれ詳しく解説しますが…例えば、Wilsonピックアップを細い金属の棒で叩いてみる。
すると高音の金属的な響きではなく、どちらかというと鈍くて低い音が出ます。
これは真鍮という柔らかい金属の特性もありますが、『叩いたときに不要な共振を起こしていない。』ということにもなります。
すなわち『Wilsonピックアップが、構造的に高音域が強く出る。』という説明は、間違った考えになります。
結局、“なぜ高音域が強いのか?”というのは、取り付け方法に問題があるからです。
当店のHPに記事を掲載してありますが、Wilsonピックアップだけではなく……ピエゾ式のピックアップは、取り付け方法が適切でないと、低音が得られません。
過去のコラム『悪質な仕事』
コントラバスのための全てのピックアップは、適切に取り付けないと、良い音は得られません。
まぁ、当たり前の話ですが…。
特にピエゾ式のピックアップは、正確な接地と圧力が必要です。
特にWilsonに関しては、技術者でなければ正確に取り付けられないピックアップなので、良い音が出せるか、出せないのかは、ほぼ100%、コントラバス職人の責任になるのかな、と思います。